在庫管理の事故の多くは、倉庫の中ではなく「途中」で起きます。発注したのにまだ届いていない商品——発注残(入荷予定)の管理が崩れると、入荷待ちの商品への二重発注、当てにしていた入荷の遅れによる欠品、と問題が連鎖します。
「α-発注」では、発注残は「別途つける台帳」ではありません。発注の確定と同時に記録され、発注計算に自動で反映され、遅れれば検知される——業務の流れに組み込まれた管理です。
この機能が解決する課題
- 発注残の台帳がExcelで、消し込み漏れ・記録漏れで実態とずれている
- 入荷待ちの商品を把握しないまま追加発注し、二重発注が起きる
- 入荷の遅れに気づくのが「在庫が切れたとき」になっている
- 発注方法が複数あり(システム・電話・営業手配)、一部の発注が管理から漏れる
できること
記録:発注と同時に、入荷予定が生まれる
発注リストで確定した瞬間に、その発注は入荷予定(発注残)として記録されます。「発注書は送ったが台帳は後で」という時差がないため、記録漏れが構造的に起きません。システム外で行った発注も取り込んで一元管理できるため、電話・FAX・営業手配の発注が「管理の外」に残ることを防げます。
反映:発注計算は、入荷予定込みで行われる
推奨発注量の計算は、手元在庫だけでなく入荷予定を含めた利用可能在庫に基づいて行われます(考え方は「発注残・受注残とは」)。「来週50個入る」ことを計算が知っているため、入荷待ちの商品に過剰な追加発注が立つことはありません。発注残の管理と発注量の計算が一体になっている——これが、台帳を別につける運用との決定的な違いです。
消し込み:入荷で残が減っていく
入荷に応じて発注残が消し込まれ、部分入荷(分納)の場合も残数が正確に維持されます(→分割納品への対応)。イレギュラーな差異の整理も含め、残の実態と記録のずれを溜めない運用が組めます。
検知:遅れている入荷が知らされる
入荷予定日を過ぎても届いていない発注残は、検知の対象になります。入荷遅延は欠品の先行指標です——遅れに気づくのが「在庫が切れた日」ではなく「予定日の翌日」になることで、仕入先への確認・顧客への納期回答・代替手配の初動が早まります。
「残の管理」が変える3つの会話
この機能の価値は、日常の会話の変化に表れます。
- 「あの発注、来ました?」→ 記録を見れば分かる。担当者間・倉庫との確認のやりとりが減る
- 「これ、追加で頼んでいい?」→ 計算が入荷予定込みで答えている。二重発注の心配なく確定できる
- 「〇〇がまだ届かないんですが」→ こちらが先に気づいている。顧客・営業からの指摘の前に、遅延対応が始まっている
活用シーン
シーン1:担当4名の発注を、1つの残台帳で 誰が発注したものかに関わらず入荷予定が一元管理され、担当間の重複発注がなくなります。→「発注ミスをなくしたい」
シーン2:リードタイムの長い輸入品の「待ち」を見張る 数カ月先の入荷予定と、その遅延を仕組みで追跡。→「海外仕入・輸入商材の発注が複雑で困っている」
シーン3:納期回答の精度を上げる 「入荷予定は◯日、現在遅延なし」を記録に基づいて即答でき、営業・顧客対応の質が上がります。
よくある質問
Q. 仕入先から入荷予定日の連絡が来ない(または変わる)ことが多いのですが。 A. 予定日はリードタイムの設定から自動で置かれ、仕入先からの連絡があれば更新できます。予定日とのずれが繰り返される場合は、リードタイム設定の見直し材料にもなります。
Q. 基幹システム側にも発注残があります。二重管理になりませんか? A. どちらを正とするかの設計が重要です。発注を「α-発注」で確定する運用なら残管理も「α-発注」に寄せる、基幹発注が残る場合は取り込みで一元化する——など、貴社のシステム構成に合わせて診断の中で設計します。
Q. 入荷遅延の連絡は誰にどう届きますか? A. 検知の内容は管理画面で確認でき、通知の受け取り方は運用に合わせて設定します。詳細は導入時にご案内します。
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