毎週(あるいは毎日)の発注のたびに、基幹システムから在庫と売上のデータを出し、Excelに貼り付け、商品をひとつずつ眺めながら発注数を決めていく。気づけば半日が終わっている——。
在庫を持って商売をする会社なら、多くの現場で見られる光景です。そして発注は「間違えられない業務」でもあります。少なければ欠品でお客様に迷惑がかかり、多ければ在庫がキャッシュと倉庫を圧迫する。時間がかかるのは、担当者が慎重に、真剣に向き合っている証拠でもあります。
この記事では、発注業務に時間がかかる本当の原因を整理したうえで、需要予測AIを使って発注を「作業」から「確認」に変える方法を解説します。
発注業務に時間がかかる3つの原因
原因1:判断材料を集めること自体が仕事になっている
発注数を決めるには、直近の売れ行き、今の在庫、入荷予定、季節性、仕入先の締め日など、多くの材料が要ります。これらが基幹システム・Excel・担当者の記憶に分散していると、「数字を集めて並べる」だけで発注時間の大半が消えます。
原因2:商品ごとの個別事情が多い
「この商品はケース単位でしか頼めない」「この仕入先は合計10万円以上でないと受けてくれない」「この商品は入荷までに2カ月かかる」——。発注の現場には、商品や仕入先ごとの細かな条件が無数にあります。計算した発注数を、こうした条件に合わせて直していく作業は、地味に時間を奪います。
原因3:全商品を「人の目」で見ている
商品点数(SKU)が数千〜数万になると、すべての商品を毎回きちんと見ることは物理的に不可能です。結果として「よく動く商品だけ見る」「あとは前回と同じ」になりがちで、見ていない商品の中で欠品や過剰在庫が静かに進行します。時間が足りないことが、そのまま在庫品質の低下につながっているのです。
ここが重要なポイントです。発注業務の時間の問題と、在庫の品質の問題は、別々の問題ではありません。どちらも「発注のしくみ」が人の頑張りに依存していることから生まれています。
解決の方向性:時短ツールではなく「発注のしくみ」を変える
発注業務の効率化というと、「入力を楽にする」「帳票を自動で作る」といった時短ツールが思い浮かびますが、それだけでは原因3(全商品を人が見る構造)が残ります。
目指すべき状態は、こう言い換えられます。
発注が「作業」から「確認」に変わる。
システムが全商品の発注数を計算し、担当者は生成された発注リストの内容と計算根拠を確認して、発注を確定する。この形になると、ゼロから数量を計算する作業を減らし、確認と判断に時間を使えるようになります。
「α-発注」での解決方法
AI自動発注サービス「「α-発注」」は、この「作業から確認へ」を実現するために設計されています。ポイントは3つです。
1. 「そのまま発注できる数字」が自動で出てくる
東京大学発の需要予測AIが、商品ごとの需要を予測し、安全在庫・入荷までの日数・発注間隔・入荷予定を考慮して推奨発注量を算出します。
特徴は、需要予測で終わらないことです。ケース入数、最低発注数、仕入先ごとの最低発注金額・重量、コンテナへの積み合わせ、分割納品といった現場の発注条件まで織り込んだ「発注できる数字」で発注リストが出てきます。計算結果を手で直す作業がほとんど残らないため、ここで発注時間が大きく変わります。
2. 監視アラートで変化を把握できる
欠品リスクのある商品、在庫が積み上がりつつある商品、売れ方が急に変わった商品など、自社のルールに合わせた監視条件を設定できます。発注リストの確認とは別に、変化をアラートで把握し、必要な対応につなげます。
3. 「良くなっているか」が数字で見える
発注業務は、改善の成果が見えにくい業務です。「α-発注」では、在庫・欠品・作業時間の変化を管理画面で継続的に確認できます。AIの計算根拠も日本語で表示されるため、「なぜこの数字なのか」を確認しながら運用できます。画面上のAIエージェント「Argus」が、貴社のデータと設定を踏まえて質問に答え、確認つきで設定変更を支援します。初期は弊社が伴走し、慣れてこられたら画面上でご自身でも調整いただけます。
導入企業では、発注業務の作業量75%削減、在庫削減15%、欠品削減5%といった実績が出ています(継続率90%)。工数と品質、どちらか一方ではなく両方が動くのが、発注のしくみを変えることの効果です。
活用イメージ:週次発注が「月曜午前の確認」に変わるまで
日用品を扱う卸売業A社(商品点数 約8,000、発注担当2名、週次発注)のモデルケースで、業務の変化を見てみます。
導入前:毎週月曜、基幹システムから売上・在庫データを出力してExcelに集計。担当者2名で丸一日かけて全カテゴリの発注数を決定。忙しい週は「動きの少ない商品は前回と同じ」で済ませることも。
導入後:週末のうちに「α-発注」が全商品の推奨発注量を計算。月曜朝、担当者は生成された発注リストと計算根拠を確認し、必要なら数字を調整して発注を確定します。欠品リスクや急な売れ行きの変化などは、監視アラートで別途確認します。
変化:2名×丸一日かかっていた発注業務が、それぞれ半日弱の「確認業務」に。空いた時間は仕入先との交渉や新商品の選定に充てられるようになり、「前回と同じ」で流していた商品群からは過剰在庫が減り始める——。
工数の削減分だけでなく、今まで見きれていなかった商品にシステムの目が届くようになることが、在庫品質の改善につながります。
「うちの場合はどうなるか」を導入前に確認できます
発注業務の形は会社ごとに違います。「α-発注」では、導入検討の最初のステップとして無料運用診断をご用意しています。
- 商談の中で、業務についての18問の診断にお答えいただく
- その日のうちに「貴社の場合、毎週の発注業務がどう変わるか」をまとめた仮運用設計案をお渡し
- 必要な期間・項目が揃った出荷実績などのデータ(目安:24カ月分)をお預かりできれば、受領から3営業日で確定運用設計案と効果試算をご提示
データの加工は不要です。基幹システムから出したままのCSVで結構です。項目名も貴社のままで構いません。
よくある質問
Q. 商品点数が多くても対応できますか? A. 数千〜数万点規模の商品を扱う企業でご利用いただいています。商品が多いほど「人が全部見る」運用の限界は早く来るため、自動化の効果は大きくなります。
Q. 発注の判断をすべてシステムに任せるのは不安です。 A. 「α-発注」は「人が確認して確定する」ことを前提にした設計です。推奨発注量の計算根拠は日本語で確認でき、違和感があれば画面から調整できます。任せる範囲を徐々に広げていく運用が可能です。
Q. 特殊な発注条件が多いのですが。 A. ケース単位・最低発注金額・混載・分納など、実務でよくある条件は標準機能で織り込めます。詳細は無料運用診断の中で、貴社の条件を伺いながら確認します。
発注業務と在庫のお悩みは、無料運用診断でご相談ください。 「貴社の場合、発注がどう変わるか」を、その日のうちに仮運用設計案の形でお持ち帰りいただけます。 無料運用診断を申し込む →
東京大学発の