需要予測は実績から学習します。では、実績のない商品——発売前の新商品、商品コードが変わったリニューアル品——はどう扱うのか。
「α-発注」には、この「実績の空白」を埋めるための道具が3つあります。実績の引き継ぎ、予測値の指定、そして発売直後の学習除外です。このページでは、それぞれの設定と使い分けを紹介します。
この機能が解決する課題
- 新商品の発注量に根拠がなく、営業見込みと勘で初回発注している
- リニューアルで商品コードが変わるたびに、旧商品の実績が「リセット」されて予測がゼロからやり直しになる
- 発売直後の特殊な売れ方(初回導入・ご祝儀需要)が学習され、その後の予測が歪む
- 新商品・切替品が「ずっと手動管理の商品」として積み上がっていく
3つの道具と使い分け
| 道具 | 何をするか | 使う場面 |
|---|---|---|
| 需要傾向の引き継ぎ | 類似商品や旧商品の需要傾向を、新しい商品の予測に反映する | リニューアル品/類似品のある新商品 |
| 予測値の指定 | 予測販売数を計画値・見込み値で直接指定する | 類似品のない新商品/立ち上がり期の見込み反映 |
| 発売直後の学習除外 | 販売開始直後の特殊な期間を学習対象から外す | 初回導入の集中出荷など、定常と異なる立ち上がりをした商品 |
実績の引き継ぎ
引き継ぎ元の商品を指定すると、新商品の需要予測がその実績を土台に立ち上がります。
- リニューアル品:パッケージ変更・規格変更・後継品切替で商品コードが変わる場合、旧商品の実績を新コードに引き継ぎます。売れ方の蓄積(季節性・曜日パターン)が失われません
- 類似品参照の新商品:「先代モデル」「同シリーズの色違い」など、売れ方が近いと考えられる商品を参照して立ち上げます
- どの商品から引き継いだかが設定として残るため、初回発注の根拠を後から検証できます
予測値の指定
参照できる実績がない場合は、販売計画・営業見込みの数値を予測値として直接指定します。「誰の・いつの見込みか」が設定として明示されるため、勘での発注と違い、外れたときの振り返りができます。実績が蓄積されるにつれ、予測はその商品自身の実績へ軸足を移していきます。
発売直後の学習除外
発売直後は、初回の店頭導入・チャネルへの一斉出荷など、定常需要とは異なる出荷が発生しがちです。この期間を学習から除外することで、「発売週の瞬間風速」がその後の予測を押し上げることを防ぎます。
立ち上がりを見守る:監視との組み合わせ
実績の空白期は、予測の不確実性が最も高い期間でもあります。この期間は監視機能(→監視アラート)と組み合わせ、想定と実際のズレ——想定超えの売れ行き・想定未達——を検知して早期に補正する運用が基本形です。「読めないものを読む」のではなく、「外れに早く気づく」体制で立ち上がりを支えます。
活用シーン
シーン1:毎月20点の新商品を、根拠つきで立ち上げる 企画段階で類似品を指定し、初回発注量に根拠を持たせる。→「新商品の発注量をどう決めればいいか分からない」へ
シーン2:パッケージリニューアルで実績を失わない 旧商品の2年分の実績(季節性込み)を新コードへ引き継ぎ。→「リニューアル品・後継品に旧商品の実績を引き継ぎたい」へ
シーン3:季節の定番品の「今年モデル」 毎年型番が変わる商品で、昨年モデルの実績を引き継いで季節の立ち上がりを予測。
よくある質問
Q. 引き継ぎ元の商品はどう選べばよいですか? A. リニューアル品なら旧商品一択です。新商品の類似品参照は「売れ方(価格帯・チャネル・用途)が近いか」で選びます。迷う場合の選び方は導入時の運用設計でご案内します。
Q. 引き継いだ予測が実際と合わなかったら? A. 実績が溜まるにつれ、その商品自身の実績が優先されていきます。大きくズレている期間は監視で検知されるため、予測値の指定で早期に補正する運用が可能です。
Q. 旧商品と新商品を並売する期間があります。 A. 切替のパターン(同時切替・在庫消化後切替・並売)によって実績の扱い方が変わります。貴社の切替の実態に合わせた設定方法を、導入時にご一緒に整理します。
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関連ページ
- 新商品の発注量をどう決めればいいか分からない(課題別活用シーン)
- リニューアル品・後継品に旧商品の実績を引き継ぎたい(課題別活用シーン)
- 突発出荷の除外・売れ方の変化点指定(機能紹介)
東京大学発の